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本業が先細りのとき、「次の柱」を建物から作る――新聞販売店がホテルを建てた話
結論:自社の土地に建物を建てる新事業は、補助の対象になります
自社の土地に宿泊施設を建てて新しい事業を始める投資は、新事業進出・ものづくり補助金(新事業進出枠)の対象になり得ます。
建物の建設・改修の費用が補助の対象に入る数少ない国の補助金で、補助上限は従業員数で決まり、最大7,000万円(賃上げの特例で最大9,000万円)、補助率は原則1/2です。
条件は2つ。
いまの事業とは「製品・サービス」も「お客様」も違う新事業であること、そして土地や建物の購入ではなく、建設・改修であること。
この2つを満たせば、宿泊に限らず、食品加工場、工房、教室でも同じです。

こんな会社に向いています
- いまの本業だけでは市場が広がらず、「次の柱」を作りたい会社(業種は問いません)
- 使っていない土地、空き店舗、倉庫など、場所を持っている会社
- 宿泊・食・教育・製造など、いまのお客様とは違う人に向けた事業を考えている会社(申請できるのは会社・個人事業主と、条件を満たすNPO法人など。医療法人、公益・一般の社団法人と財団法人、法人格のない任意団体などは対象外)
当社がご一緒した会社の業種はさまざまで、共通しているのは「場所を持っていて、本業の外に出る」ことだけでした。
制度のポイント(公募要領より)
新事業進出・ものづくり補助金は、事業再構築補助金の後継の新事業進出補助金と、ものづくり補助金が一本になった制度です。
建物を伴う新事業は「新事業進出枠」で申請します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる事業 | 既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出。「新たに作る製品・サービスが自社にとって新しいこと」と「その市場が自社にとって新しい市場(これまで対象にしていなかった顧客層)であること」の両方 |
| 建物費 | 専ら補助事業のために使う生産施設・加工施設・販売施設・作業場などの建設・改修に要する経費。建物の購入や賃借は対象外。取得した建物を賃貸に転用することは認められない |
| 補助上限(下限750万円) | 従業員数で決まります(下限750万円)。最新の公募回の金額は制度の概要ページにまとめています |
| 補助率 | 原則1/2(特例の条件は制度の概要ページ) |
| 実施期間 | 交付決定日から14か月以内 |
| 必須の経費 | 機械装置・システム構築費か建物費のいずれかが必ず含まれていること |
※スマホでは表を横にスクロールできます
「新事業」と認められない例も要領に書かれています。
既存の製品・サービスの量を増やすだけ、作り方を変えるだけ、同じお客様に向けたメニューの追加、商圏が違うだけ――これらは対象になりません。
同じ業態の2店舗目は、ここに当たります。
もう一つ、審査では「新市場性・高付加価値性」が見られます。
世の中でまだ普及していない分野か、同じ分野の中で高い付加価値・高い価格を取りにいくものか、どちらかを数字で示すことが求められます。
当社がご一緒した事例
新聞販売業(従業員21名)→ 地元の観光資源を活かしたコンテナホテル10棟。補助金額3,837万円。
新聞の購読は年々減り、配達の体制を維持するだけでは先がない。一方で、地域には観光客が来るのに泊まる場所が少ない。
持っている土地にコンテナ型の客室を10棟建て、宿泊業に進出しました。新聞販売と宿泊では、製品もお客様もまったく違います。
これが「新市場」です。
出版業(従業員75名)→ 発達支援教室の設備投資・内装工事。補助金額5,450万円。
出版の市場が縮む中で、自社が持つ教育の知見を、紙ではなく「教室」という場所で提供する事業に出ました。建物の内装工事と設備が対象になりました。
建築設計事務所(従業員4名)→ リフォーム事業への進出。補助金額2,049万円。
設計の仕事で培った力を、施工を含むリフォーム事業へ。設備投資と内装工事です。
どの会社も、申請の前に「この事業は新事業と言えるか」「建物費はどこまで入るか」を要領の言葉で確かめてから、計画を作っています。
※事例の補助金額は当社サイトの公開値。前の制度(事業再構築補助金・新事業進出補助金)での採択を含みます。
申請前に気をつけたいこと
- 「本業の延長」は通りません。宿泊業の会社が2軒目の宿を建てる、飲食店が同じ業態の2店舗目を出す、は新事業ではありません。
- 土地と建物の購入は対象外。「古い建物を買って直す」場合、買う費用は入らず、改修の費用だけが対象です。
- 採択されてからが長い。交付決定の前に契約・発注したものは対象外。入金は事業が終わって実績報告のあとです。それまでの資金は自己資金か融資で用意する必要があります。
- 賃上げの約束がある。給与支給総額や最低賃金の要件を満たせないと、補助金の返還が求められることがあります。
まずは無料相談で確かめられます
「自社の土地に、何を建てれば新事業になるのか」。ここが決まれば、上限も補助率も要領で読めます。
決まっていなくても、候補が2〜3あれば、どれが要件に合うかをお答えできます。
→ 建物を伴う新事業の補助金について詳しくは建物を伴う新事業の補助金
→ 制度の概要は新事業進出・ものづくり補助金の制度ページ、公募の日程は補助金の締切一覧
→ 対象になるか・いくらまで・いつ着工できるかを、30分の無料相談でお答えいたします。
当社は中小企業庁認定の経営革新等支援機関・M&A支援機関です。
事業計画づくりから電子申請の伴走、採択後の交付申請・実績報告まで、当社代表取締役の日暮健一(中小企業診断士)がご一緒します。
補助事業のあと5年間続く事業化状況報告は、事業者様からご提出いただく報告です。ご提出のときは、いつでもご相談ください(書類の作成などの作業をお手伝いする場合は別途料金となります)。
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