case
従業員4名の建築設計事務所が、リフォーム事業へ進出した話――設備投資と内装工事に事業再構築補助金2,049万円
結論:会社の規模が小さくても、本業の隣にある市場なら、大きな補助金の計画は組み立てられます
建築設計事務所(従業員4名)が、リフォーム事業への進出に向けた設備投資と内装工事に、事業再構築補助金2,049万円を活用した事例です。
従業員4名という規模で、2,000万円を超える補助金に採択されています。会社の規模が小さいと「大きな補助金は自社には縁がない」と思われがちですが、計画書で大切なのは従業員の数ではなく、これまでの強みが新しい事業のどこに活きるか、その筋道です。
※補助金額は当社サイトの公開値です。社名は出していません。事業再構築補助金は前の制度で、いまは新事業進出・ものづくり補助金(新事業進出枠)が後継です。

投資の中身と補助金
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度 | 事業再構築補助金(前の制度。いまは新事業進出・ものづくり補助金が後継) |
| 補助金額 | 2,049万円 |
| 投資の内容 | リフォーム事業への進出に向けた設備投資と内装工事 |
| 本業 | 建築設計 |
| 従業員数 | 4名 |
※スマホでは表を横にスクロールできます
この事例について当社サイトで公開しているのは上の項目です。以下は、設計からリフォームへという組み立てを、当社の見方で解説したものです。
設計とリフォームは、なぜ「隣り合う市場」なのか
建築設計事務所の強みは、建物を図面で読み、構造や法規を踏まえて提案できることです。リフォームでは、この力がそのまま「既存の建物をどう直すか」の提案力になります。
一方で、お客様は違います。設計の依頼主は新築や大きな改修を考える施主や事業者、リフォームは住まいや店舗を手直ししたい個人や小さな事業者。同じ力を、違うお客様に向けて使う形です。
事業再構築補助金で求められたのは、既存事業とは違う市場に出ること。設計からリフォームへの進出は、「違う市場」であり、かつ「強みが活きる」ことを、同時に説明しやすい組み立てでした。
小さな会社が大きな補助金の計画を組み立てるときの要点
1. 強みを、新事業の工程に対応させて書く。「設計ができる」ではなく、「現地調査で構造を読める → 工事の範囲と見積の精度が上がる → お客様の不安が減る」のように、新事業の流れのどこで力が出るかを書きます。
2. 人が少ない分、設備と仕組みで補う。従業員4名で新事業を回すには、人を増やす計画より、設備や内装で「少ない人数で回る形」を作る計画のほうが現実的で、審査員にも伝わります。
3. 数字は小さくても、根拠を細かく。売上の計画は、月に何件、1件いくら、誰が対応するか、の積み上げで作ります。規模が小さい会社ほど、積み上げの根拠がはっきりしていれば、信頼されます。
4. 賃上げの要件は、少人数ほど影響が大きい。1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばす計画などの基本要件は、人数が少ないと1人の変動で達成が左右されます。申請前に、無理のない数字かを確かめておきます。
いまの制度で同じ投資をするなら
事業再構築補助金は終了し、いまは新事業進出・ものづくり補助金の「新事業進出枠」が、既存の事業とは違う市場に出る投資の受け皿です。
新事業進出枠の補助上限は従業員数で決まり、1〜20人で2,500万円、21〜50人で4,000万円、51〜100人で5,500万円、101人以上で7,000万円(賃上げの特例で引き上げあり)。補助率は1/2で、補助下限は750万円です。機械装置・システム構築費か建物費のどちらかが必ず対象経費に入っている必要があり、ほかに外注費、広告宣伝・販売促進費などが対象経費に入ります。
条件の芯は2つ。新たに作る製品・サービスが自社にとって新しいことと、いまのお客様とは違う市場に出ることです。この事例のように、本業で培った力を別の市場で使う組み立て方は、いまの制度でも同じように見られます。
補助金は後払いで、発注は交付決定のあとです。付加価値額を年平均4.0%以上、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばす計画など、基本要件もあります。最新の要件は新事業進出・ものづくり補助金の制度ページと建物を伴う新事業の補助金にまとめています。
まずは無料相談で確かめられます
「会社が小さいから無理だろう」と思われている段階でご相談いただけます。いまの強みを棚卸しし、本業の隣にどんな市場があるか、使える制度と上限を一緒に確かめます。
→ 建物を伴う新事業の考え方は建物を伴う新事業の補助金
→ 制度の概要は新事業進出・ものづくり補助金の制度ページ、公募の日程は補助金の締切一覧
→ 料金は補助金申請サポートの料金
→ 御社の投資が対象になるか・いくらまで・いつ始められるかを、30分の無料相談でお答えいたします。
当社は中小企業庁認定の経営革新等支援機関・M&A支援機関です。
事業計画づくりから電子申請の伴走、採択後の交付申請・実績報告まで、当社代表取締役の日暮健一(中小企業診断士)がご一緒します。
補助事業のあと5年間続く報告(新事業進出・ものづくり補助金は事業化状況報告、省力化投資補助金は効果報告)は、事業者様からご提出いただく報告です。ご提出のときは、いつでもご相談ください(書類の作成などの作業をお手伝いする場合は別途料金となります)。
新着の記事
2026.10.26食品小売(従業員22名)が、大型冷凍庫で通信販売の流れを整えた話――ものづくり補助金1,250万円
2026.10.26放牧で子牛を育てる畜産業の、加工場の計画――規模を絞って採択、それでも採択のあとに中止した事例から
2026.10.26出版業(従業員75名)が、発達支援教室を作った話――設備投資と内装工事に事業再構築補助金5,450万円
2026.10.25顧問先から設備投資の補助金を聞かれた社労士の先生へ――助成金は先生、補助金は当社、賃上げの要件は一緒に
2026.10.25生成AIや業務システムを導入する支援会社が、お客様の補助金申請を任せる先――自社では申請支援ができないときの分担