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事業計画の数字がまとまらない――記録がない会社が、申請に出せる数字を作る順番
結論:まとまらないのは、「何を数えればよいか」が決まっていないからです
数字がまとまらないのは、能力の問題ではありません。「何を数えればよいか」が決まっていないからです。
補助金の事業計画で求められる数字は、決算書の精度ではなく、次の2つに集約されます。
省力化なら、「いま、どの工程に、何人が、何時間かかっていて、投資のあとに何時間になるか」。新事業なら、「新しい商品を、いくらで、いくつ売るか」。
この2つを出す順番が決まれば、記録のない会社でも2〜4週間で申請に出せる数字になります。

こんな会社に当てはまります
- 日報や工事台帳はあるが、工程ごとの時間や原価までは追えていない
- 売上予測を求められているが、新しい商品なので実績がない
- 申請書のひな形は手に入れたが、「労働生産性」「付加価値額」の欄で手が止まった
業種は問いません。製造、建設、物流、飲食、宿泊、サービスのどれでも、作る数字の型は同じです。
制度のポイント(公募要領より):求められている数字
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 付加価値額 | 営業利益+人件費+減価償却費。これを年平均4.0%以上伸ばす計画(省力化は労働生産性=付加価値額÷労働者数で見る) |
| 1人当たり給与支給総額 | 年平均3.5%以上伸ばす計画。事業場内の最低賃金は地域別最低賃金+30円以上 |
| 省力化の効果 | 投資する工程の作業時間の「前」と「後」。人数×時間×年間の回数 |
| 新事業の売上 | 単価×数量×稼働率(または客数×客単価×営業日数)。根拠は市場の数字と自社の実績 |
| 投資の回収 | 省力化の公募要領では「投資額÷(削減工数×年間稼働日数×人件費単価+増加した付加価値額)」で計算します(省力化投資は何年で元が取れるか) |
※スマホでは表を横にスクロールできます
審査で見られるのは、数字の大きさより根拠の書き方です。
「年間1,200時間」なら、どうやって測ったかが書けるかどうかです。
記録がない会社が、数字を作る順番(省力化)
- 対象の工程を1つに絞る。全部は測らず、投資する工程だけ
- その工程に、誰が、何人、何時間かかっているかを、2〜4週間つける。日報の余白に「工程・人数・時間」の3つ
- 過去の台帳から、その工程が年に何回あるかを数える。時間×回数=年間の時間
- 時間を金額にする。1人1時間あたりの人件費(給与と法定福利費から)を掛ける
- 投資のあとの時間を、メーカーの仕様と試運転で見積もる。差が「効果」
- 浮いた時間を何に使うかを決める。営業、別の現場、若手の育成。これが付加価値額と賃上げの根拠になります
記録がない会社が、数字を作る順番(新事業)
- 単価を決める。競合の価格と、自社の原価から
- 数量の根拠を2つ用意する。市場の数字(公的な統計、業界団体の資料)と、自社の実績(問い合わせの数、いまのお客様の反応)
- 稼働率を低めに置く。当社の経験では、初年度は50〜60%から始める計画のほうが、根拠を説明しやすくなります
- 費用は見積で固める。建物と設備は見積で(発注先1件あたり50万円(税抜)以上は、3者以上の同じ条件の見積もり)。人件費は補助の対象外ですが、資金の計画には入れます
- 付加価値額の伸びを計算する。新事業の営業利益に、設備の減価償却費と新しく雇う人の人件費を足したものが、付加価値額の増え方です
- 何年で元が取れるかを出す。資金の計画とあわせて確かめる数字です
当社の役割と、ご一緒した事例
数字を測るのは貴社です。当社は、何を数えるか・どう計算するか・それを計画書にどう書くかを設計し、公募要領の要件(4.0%・3.5%・+30円)に当てはめて確かめます。測る前に一度ご相談いただくと、測る項目で迷いません。
旅行業・観光業向けBPO(従業員21名)。自社向けの受発注システム(開発は外部の会社に委託)。補助金額750万円。
「引合いが来てから作業指示が出るまで」の流れを一つずつ書き出し、どの段階で何分が減るかを示しました。
新聞販売(従業員21名)。コンテナホテルの建設。
稼働率と客単価の根拠を、地域の宿泊の数字と自社の問い合わせの数から組みました(本業が先細りのとき、「次の柱」を建物から作る)。
建設業(作業時間と原価の記録がない会社)での数字の作り方は、建設業の省力化――作業時間と原価の記録がない会社が、補助金の「効果」をどう示すかに詳しく書きました。
申請前に気をつけたいこと
- 数字を盛らない。審査では根拠が見られます。記録の取り方を計画書に書けるくらいが、ちょうどよい水準です。
- 原価管理のシステムを先に入れない。数字を作るのに、システムは要りません。2〜4週間の記録で足ります。
- 賃上げの要件は守れる水準で。達成できないと、補助金の返還を求められることがあります。
まずは無料相談で確かめられます
「どの工程を測ればよいか」「数量の根拠に何を使えるか」は、現場と商品の話を伺えば決まります。記録を始める前に、一度ご相談ください。商工会議所やよろず支援拠点などの公的な窓口でも、相談を受け付けています。
→ 建物を伴う新事業は建物を伴う新事業の補助金、人に頼る仕事を機械やシステムに替える投資は人に頼る業務の省力化の補助金
→ 制度の概要は新事業進出・ものづくり補助金の制度ページと中小企業省力化投資補助金(一般型)の制度ページ、公募の日程は補助金の締切一覧
→ 対象になるか・いくらまで・いつ発注できるかを、30分の無料相談でお答えいたします。
当社は中小企業庁認定の経営革新等支援機関・M&A支援機関です。
事業計画づくりから電子申請の伴走、採択後の交付申請・実績報告まで、当社代表取締役の日暮健一(中小企業診断士)がご一緒します。
補助事業のあと5年間続く報告(新事業進出・ものづくり補助金は事業化状況報告、省力化投資補助金は効果報告)は、事業者様からご提出いただく報告です。ご提出のときは、いつでもご相談ください(書類の作成などの作業をお手伝いする場合は別途料金となります)。
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