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従業員数で変わる補助上限と、賃上げの約束――自社はいくらまで申請でき、守れないとどうなるか
結論:上限は従業員数で決まり、賃上げの約束には返還の定めがあります
新事業進出・ものづくり補助金と省力化投資補助金は、補助上限が従業員数の区分で決まります。
たとえば従業員10人の会社なら、省力化投資補助金(一般型)で1,500万円、新事業進出・ものづくり補助金(新事業進出枠)で2,500万円が上限です。
賃上げの約束は、1人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばすことと、事業場内の最低賃金を地域別最低賃金より30円以上高くすること。どちらの制度も共通で、守れないと返還の定めがあります。
上限を知ることと、守れる水準で賃上げを計画することは、申請の最初に決めることです。

こんな会社に当てはまります
- 「うちの規模だと、いくらまで出るのか」を知りたい
- 賃上げの約束が、どのくらい重いのかを知りたい
- 従業員数の数え方(パート・役員)で迷っている
制度のポイント(公募要領より):従業員数と上限
| 従業員数 | 省力化投資補助金(一般型) | 同・大幅賃上げ特例 | 新事業進出・ものづくり補助金(新事業進出枠) | 同・賃上げ特例 |
|---|---|---|---|---|
| 5人以下 | 750万円 | 1,000万円 | 2,500万円(1〜20人) | 3,000万円 |
| 6〜20人 | 1,500万円 | 2,000万円 | 2,500万円 | 3,000万円 |
| 21〜50人 | 3,000万円 | 4,000万円 | 4,000万円 | 5,000万円 |
| 51〜100人 | 5,000万円 | 6,500万円 | 5,500万円 | 7,000万円 |
| 101人以上 | 8,000万円 | 1億円 | 7,000万円 | 9,000万円 |
※スマホでは表を横にスクロールできます
補助率は、省力化が1/2(小規模企業者・小規模事業者は2/3)、新事業進出枠が1/2。どちらも、地域別最低賃金の引上げ特例に当てはまる場合は2/3です。新事業進出枠の補助下限は750万円です。
新しい製品・サービスの開発(同じ補助金の革新的新製品・サービス枠)は、従業員1〜5人の750万円から51人以上の2,500万円までの、別の区分です。
金額は公募回で変わることがあります。最新は中小企業省力化投資補助金(一般型)の制度ページと新事業進出・ものづくり補助金の制度ページで確かめます。
上限の区分は、常勤の従業員数で決まります。役員は含みません。パート・アルバイトは、公募要領の定義(解雇の予告が必要な人かどうか)で常勤に当たるかが決まります。申請の前に、要領の定義で数え直します。
なお、省力化投資補助金の労働生産性の計算では、従業員数に役員を加えた「労働者数」で付加価値額を割ります。
賃上げの約束と、守れなかったとき
| 約束 | 内容 | 守れなかったとき |
|---|---|---|
| 1人当たり給与支給総額 | 年平均3.5%以上伸ばす目標を立て、交付申請までに従業員へ表明し、達成する | 未達の割合に応じて補助金を返還。伸びがゼロ以下なら全額を返還 |
| 事業場内の最低賃金 | 毎年、その都道府県の地域別最低賃金より30円以上高くする | 補助金額を計画の年数で割った額を返還 |
| 付加価値額 | 新事業進出・ものづくりは付加価値額、省力化は労働生産性(付加価値額÷労働者数)を、年平均4.0%以上伸ばす計画 | 計画の要件。審査で見られます |
※スマホでは表を横にスクロールできます
付加価値額が増えず、営業利益が赤字の年が多い場合や、天災など事業者の責めによらない場合には、返還を求めない定めもあります。
賃上げ特例で上限を上げる場合は、約束の水準も上がります。1人当たり給与支給総額は合計で年平均6.0%以上、事業場内の最低賃金は地域別最低賃金+50円以上です。守れなかったときは、引き上げた分の補助金を返還します(基本の約束も未達なら、その分の返還も加わります)。また、補助金額が通常の上限に届かない計画には使えません。
新事業進出・ものづくり補助金では、申請時から基準年度までの「足下の賃上げ」も審査で見られます。物価の上昇を上回る程度の賃上げが出せないと、審査で大きく不利になります。
上限を取りにいくか、守れる水準にするかは、直近の給与の実態から決めます。
自社の上限を出す手順
- 常勤の従業員数を、公募要領の定義で数える(役員を除く)
- 制度を決める(建物を伴う新事業=新事業進出枠、人に頼る工程を機械・システムに=省力化 一般型)
- 上の表で上限を見る。投資額×補助率と上限の小さいほうが補助金額
- 直近の決算から、付加価値額と1人当たり給与支給総額の現状を出す
- 3.5%・4.0%・+30円を無理なく乗せられるかを確かめる。乗らないなら、投資の規模や賃上げ特例の使い方を変える
当社がご一緒した事例
規模に合わせて、上限と賃上げの水準を先に決めてから計画を作りました。
省力化投資補助金:旅行業・観光業向けBPO(従業員21名)750万円、洋菓子製造(従業員47名)1,000万円。
ものづくり補助金:タイヤ販売店(従業員5名)750万円。
建物を伴う新事業:新聞販売(従業員21名)3,837万円、出版(従業員75名)5,450万円。
※補助金額は当社サイトの公開値(採択時・交付決定の額)。建物を伴う新事業は前の制度(事業再構築補助金)での採択です。社名は出していません。
申請前に気をつけたいこと
- 上限いっぱいを狙って、守れない賃上げを約束しない。返還は、採択のあとに来るいちばん重い結果です。
- 従業員数を自己流で数えない。上限の区分が変わります。
- 補助金額は「投資額×補助率」と「上限」の小さいほう。上限が3,000万円でも、投資が4,000万円で補助率1/2なら、補助金は2,000万円です。
まずは無料相談で確かめられます
従業員数と直近の決算(付加価値額と給与)を伺えば、いくらまで申請でき、賃上げが無理なく乗るかをお答えできます。
→ 建物を伴う新事業は建物を伴う新事業の補助金、人に頼る仕事を機械やシステムに替える投資は人に頼る業務の省力化の補助金
→ 制度の概要は新事業進出・ものづくり補助金の制度ページと中小企業省力化投資補助金(一般型)の制度ページ、公募の日程は補助金の締切一覧
→ いくらまで・賃上げは乗るか・いつ発注できるかを、30分の無料相談でお答えいたします。
当社は中小企業庁認定の経営革新等支援機関・M&A支援機関です。
事業計画づくりから電子申請の伴走、採択後の交付申請・実績報告まで、当社代表取締役の日暮健一(中小企業診断士)がご一緒します。
補助事業のあと5年間続く報告(新事業進出・ものづくり補助金は事業化状況報告、省力化投資補助金は効果報告)は、事業者様からご提出いただく報告です。ご提出のときは、いつでもご相談ください(書類の作成などの作業をお手伝いする場合は別途料金となります)。
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